2017 壱岐底物ツアー【糸島店 武富の底物師集合!!】
暑中お見舞い申し上げます。糸島店の武富です。
その第一弾として、7月15、16日に底物ツアーを敢行しました。
釣り場は、大型のイシダイ、アラを宿す玄界灘に浮かぶ壱岐でした。
「2017 夏 壱岐底物ツアー‼」の名のもとに参加してしてくださったのは
熱き熱きハートを持つ12名の底物師で、灼熱地獄なんてなんのそのです。
それだけこの時期の壱岐は、大物と出会えるチャンスがグッと広がってとっても魅力的だということです。うだるような暑さなんてものともしない、筋金入りの底物師たちの2日間の熱き闘いをリポートしたいと思います。
・日程 7月15日 AM 8:00 集合
AM 9:00 出港(呼子港)
16日 AM 10:00 納竿
(イシダイ、アラ釣りが腹一杯できるスケジュールです)
・渡船 きりゅう (大野 員英船長)
携帯 090・8664・4873
・渡船代ひとり ¥11,000(呼子港出港の西部エリアでの釣り)
※2名より¥13,000で出港(10名からは¥11,000)
お世話になった渡船きりゅうは、予定通り呼子港を9時に出港しました。
さて船上では、熱き底物師たちが熱き釣り談義に花を咲かせています。
言葉は無縁のようです。実際、船上は潮風が涼しくとても気持ち良かったです。
壱岐が大好きな西日本銀鱗会の皆さんは、子供の頃の遠足気分で大盛り上がりです。左より重山さん、桃崎さん、奥は武内さんです。
娯楽石鯛のつわものたちです。オチャラケているけど、剛竿を持つと目つきが変わります。左からがまかつテスターの早田さん、千綿さん、中原さんです。
10時を過ぎ壱岐西岸に到着して、いよいよ瀬着け開始です。
私は、4番クジを引いた伊万里石鯛倶楽部の川久保さんと松尾さんと
上礁後、すぐに私達はアラ竿をセットします。日中はとりあえずアラの
Aが川久保さん、Bが松尾さんの釣り座です。Cは私のアラの釣り座で、イシダイの釣りはABの間から竿を出しました。
川久保さんの自作の竿受けです。磯の形状に合わせて伸縮自在のスグレモノです。
ハリスワイヤーはクエバリ35号を結んだ35番です。
捨て糸は30㎝ほど取り、40号のオモリをセットしました。
本日は小潮で、満潮は昼の1時頃です。11時過ぎに竿を出したときは
この時期、7~8mのタナで大型イシダイがアタっている実績があるので
エサはガンガゼ、冷凍ヤドカリ、冷凍サザエです。冷凍エサでも十分食います。私のイシダイ仕掛けはシンプルで、基本的にハリは15~17号、オモリは8~20号を状況に合わせて使い分けます。
大物を夢見て、3人は一心不乱に狙います。心頭滅却すれば火もまた涼しです。
暑さなんて感じません。ところが懸命に竿を振るも、当日はウネリがあって
中々アタリが取れません。予報では波高1mだったのですが、ここ数日南西の
風がずっと吹いていたためウネリがついていたのです。
『エサは盗られるけど、アタリが分からん』と言いながらも、松尾さんは丹念に
仕掛けを打ち返します。私も何とかアタリをものにしようと、オモリを8号まで
下げますが進展はありません。多分イシガキが食っているのですが、小さすぎて
穂先を押さえ込みきれないような感じです。足元から沖めまで探りますが、結果は同じです。
暑さなんてなんのその。とってもタフな松尾さんは手持ちで広範囲を徹底的に攻めていました。
でも大物らしきアタリはなく、辛抱の釣りが続きます。
2時を回った頃、沈黙を破る一撃がありました。川久保さんの竿が一気に突き刺さったのです。
私は慌ててイシダイ竿をカメラに持ち替え、やり取りを撮ろうとします。
しかしファインダーを覗いたときは、魚は既に瀬際へ寄っていました。
どうやら狙いのサイズでなくて、獲物はあっさり浮いたようです。
宙を舞ったのは、2㎏近いイシガキでした。
待望のシーンでしたが、危なげないやり取りで獲物はあっという間にブリ上げられました。
川久保さんが手にしたのは、狙いとは程遠いサイズでしたが、試行錯誤の末
手にしただけに、思わず笑みがこぼれます。カウンター40でヒットし
エサはガンガゼの1個掛けです。潮はゆっくり右へ動いていました。
川久保さんに続けとばかりに、奮起して仕掛けを打ち返します。
ところが一向にときめくアタリはありません。
こうなると、強烈な日差しは身に染みてくるしお腹も空いてきます。
こんな時は磯を休めるのが一番です。しばしパラソルの下で腹ごしらえです。
その前にアラ仕掛けを上げて様子を見ます。見事にサバは原形を保っていました。
壱岐にはトウヘイはいるけど、ウツボはいないらしいのですが
このエサを見てとっても納得です。
同じエサで今度は右側のワンド寄りに仕掛けを振り込みました。
距離にして竿3本ほど先です。仕掛けが落ち着いたところは水深10mほどでしょうか。
そして放置したまま、ランチタイムとします。
夏の必需品です。安価なモノよりUVカットのパラソルがお勧めです。
強烈な日差しをしっかり遮ってくれます。
虫除けスプレーも夏の必需遺品ですが、こちらは全く活躍しませんでした。
風が多少あったためか、蚊を見たのは一匹だけでした。
逞しい五島の蚊と比べると、壱岐の蚊はかなりおとなしめのようです(笑)。
飲み物はもちろん、食料こそ一番の必需品です。私は荷物が多い瀬泊まりの際は
コンパクトに収納でき常温で保存可能な食べ物を持参します。
パックご飯もその一つです。磯の上で動き回るので、やっぱり力の出る米は欠かせません。
本来、レンジで温めて食するものですが、チンしないで食べても衛生的には問題ありません。
チンしないとパサパサでとても食べられませんが、例えばさんまの缶詰をかけると
その汁が米をほぐしてくれて絶妙なさんまのかば焼き丼が楽しめるのです(笑)。
日常では考えられませんが、ハングリーな磯の上では中々イケるのです(爆)。
残っても、持ち帰って食べられるのがうれしい限りです。
バナナは疲労回復を促してくれるので、小腹が空いたときに食べます。
食事後もこれといったアタリはありません。潮はゆっくり左から右へ動いています。
どうやら今日は一方通行の流れのようです。
5時になろうとした頃、私のアラ竿の穂先が揺れました。
待ちに待った瞬間だと思い釣り座へ駆け寄ろうとします。
でもエサ盗りのようで食い込まなかったので、そのままイシダイ釣りを続けます。
しばらくして、エサの状態が気になったので仕掛けを上げてみることにします。
剛竿を竿受けから外してリールを巻くと、何か浮いてきました。磯に上げてビックリです。
何と小アラがハリ掛かりしているではありませんか。いや、磯の帝王の模様はしていますが
アラと呼べるサイズではありません。
でも35号のクエバリがガッチリ口元に掛かっていました。
ごついクエバリに果敢にアタックするとは、小さいけどさすが磯の帝王です。
その食いっぷりの良さに感動しました。
このとき「ハリ先より小さな口を持つ魚はいない」という名言を思い出し
なるほどと実感しました。
小さいながらも35号のクエバリを食ってきた勇ましさに感動です。 30㎏もある巨体なら一体どんな食い方をするのでしょうか?。
やがて夕まずめを迎えました。ウネリは少し落ち着いて絶好のゴールデンタイムです。
でも私はこの時、クタクタヘロヘロになって集中力を欠いていました。
ところが、川久保さん、松尾さんは、ここぞとばかりに集中されています。
おふたりの辞書には「疲れ」という言葉はないようです。
共に60歳を優に超えていらっしゃるのに・・・。
私達の裏側(南側)で竿を出されていた千綿さんが様子を見に来られたので
釣況を聞くと、本イシの一発大物を狙ってサザエで釣っているのに
イシガキが結構食ってくるとのことでした。
相棒の中原さんも同じで、お互いに食べ頃サイズを数枚ずつ上げたそうです。
そうこうしているうちに夜の帳が下りたので、いよいよ本腰を入れてアラを狙います。
小さくても食い気の良さを目の当たりにした私は、もうワクワクドキドキで期待が高まります。
夕まずめ、団塊の世代のおふたりのタフさに感服いたしました。
川久保さんに元気の源は何かとお尋ねしたところ、『大好きな釣りをすること』と
即答されました。あっぱれな回答に返す言葉がありませんでした。
娯楽石鯛の千綿さんはイシガキ釣りを楽しみながらも
一発大物に備えて最後まで気迫のこもった釣りをされていました。
夢破れて大海あり、です。沖黒瀬で夜のドラマは生まれず
いつの間にか朝日が昇っていました。残念ながら、最後まで各人の剛竿は
そのパワーを発揮することはありませんでした。
10時になり、きりゅうが迎えに来て乗船です。
全員無事回収をすませ、予定通り呼子港へ戻りました。
小アラは大アラの前触れだとウトウトしながらも朝まで真面目に釣りましたが、剛竿が突っ込む場面は見られませんでした。
予定通り10時の回収後、きりゅうは呼子港へ戻りました。
きりゅうは無事呼子港へ到着。荷物を上げた後、早速検量を行いました。
結果、優勝は40.5㎝のイシガキを仕留められた川久保さんでした。
2位は40.1㎝の千綿さん、3位は39.5㎝の武内さん
4位は38.5㎝の中原さんで、本イシの姿は見られませんでした。
今回大物は出ませんでしたが、これからの壱岐はイシダイ、アラ共にビッグな
釣果が飛び出す可能性があるからとても楽しみです。
イシガキの釣果を手にした方々です。残念ながらアラの釣果はありませんでしたが
らしきアタリがあった方はいらっしゃったようです。
前列中央が、優勝の川久保さんです。
最後に集合写真を撮って、壱岐ツアーは終了しました。
皆さんお疲れでしたが、その表情は全力を出し切ったという充足感で
満ち溢れていました。それだけ壱岐は、底物師を本気にさせる魅惑のフィールドなのです。
今回、早田さんはエントリーする際に『3名で参加するんですが、
若手ふたりがペアを組んで自分はあぶれるので誰かフリーの方は
いらっしゃいませんか?』と尋ねられました。
早田さんは、このようなツアー、大会こそ、新たな出会いがあるので
楽しみなのだそうです。
自分の釣りライフが豊かになるし、釣りのスケールも広がるとのことでした。
私も今回のツアーで、2日間共に過ごした皆さんをより身近に感じることができ
「釣りは大自然に感謝、人とのご縁に感謝」だと改めて痛感しました。
最後になりましたが、早田さん、今回のツアーにご協賛頂き
誠にありがとうございました。
なお、今後もこのような底物ツアーを企画していきますので
是非皆様、ご参加のほどをよろしくお願いいたしますm(__)m
前列左より、重山さん、武内さん、川久保さん、岡本さん、松尾さん、後列左より、中原さん、千綿さん、早田さん、吉原さん、八尋さん、桃崎さん、中村さん、大野船長です。皆さん、大変お疲れ様でした。
壱岐の底物釣りの問い合わせは、まるきん糸島店
(☎092・325・8088)武富まで。